和紙の歴史
現代は電子書簡が主流になりつつあり、
紙の大切さが失われそうになっています。
紙の歴史は古く、中国の漢の時代に発明されたと言われています。
当時の紙は、麻布のように、貴重品を包むものとして利用され、
書写の当時の原料は、竹や木、そして絹です。
絹は高価で多用できず、竹や木も場所を取っていました。
後漢時代の皇帝が、不便さを改善させるべく、
安価でかさばらない書写の材料を、
宮中の製造所に開発するよう命じます。
約100年もの長きにわたり研究を続けた結果、
文字を書き込める紙を完成させました。
日本に、製造法が入ってきたのは、610年。
高句麗の雲徴という僧侶により、徐々に広がりを見せます。
その後、独自に改善点などを見直し、和紙が誕生。
当時も大変貴重なものであり、
写経にしか使われていませんでしたが、
貴族から庶民へと、次第に広がっていきます。
この時代の農民は、紙すきを副業として行うことも
珍しいことではなかったのです。
和紙はこういった歴史を経て生まれたものなのです。