店主ブログ

巻物と冊子の歴史

今の人々は書物と聞くと、冊子型の本を思い浮かべる人がほとんどでしょう。

文庫本であれ、大型の専門書であれ、
今発売されている本は全て冊子型といっても過言ではありません。

持ち運びが便利ですし、背表紙を見るだけで書名や著者名がわかるので、
非常に携帯性や利便性に優れたものだといえます。

しかし、書物は昔からこのような形をしていたわけではありません。
試行錯誤を繰り返して、現在のような完成形に至ったのです。

昔の書物は、巻物に書かれるのが一般的でした。
右側から左側に向かって一枚の紙を順々に読み進めていくのです。

巻物の大きな特徴は、内側の面だけに文字が書かれていることです。
それに対して、冊子はページの両面に書く事が出来るため、
巻物に比べ経済的です。

同じ紙の量でも、冊子は巻物の二倍の内容を記録できるからです。
また、ページ数がわかるので、
特定の文章を見つけやすいという長所もあります。

このように、冊子本は巻物に比べてはるかに便利で安価なので、
冊子本は聖書の頒布に大きく貢献しました。