店主ブログ

活版印刷ってなに?

現代人は、書店に本がずらりと並ぶ光景を
ごく当たり前のことだと考えています。

また、ベストセラーの本が何百万部も売れることも
特に不思議なこととは思いません。

それくらい、現代の生活には本が身近な存在になっています。

しかし、これは数百年前までは決して考えられないことでした。

当時の本はとても希少価値の高い物で、
王侯貴族や高位の聖職者、学者などの
ごく一部の恵まれた人しか本を読むことが許されなかったのです。

では、なぜ当時はそんなに本が高価だったのでしょうか。

それは、当時は印刷の技術がなく、
一冊ずつ手書きで本を模写するしかなかったためです。

一冊の本を書きあげるためには、専任の職人が
数カ月もの時間をかける必要がありましたから、本を注文したり入手することができるのは、かなりの資産を持つ
特権階級に限られていました。

庶民は本を読むこととは無縁で、文盲として
一生を終えていたのです。

それが、グーテンベルクによる活版印刷の発明により、
本の大量生産が可能となったことから、
ヨーロッパの歴史が大きく動くことになったのです。