雑誌が買い取りされない理由
古本屋の中には雑誌を買い取らない業者もいます。
理由はさまざまですが、一つは需要と供給のアンバランスによるものです。雑誌を売りたいという方と、バックナンバーを買いたいという方の数が、釣り合わないのです。買い取っても売れずに在庫の山になるのなら、最初から買い取らない方が時間も手間も省けます。
では、なぜ雑誌は売れないのでしょうか。
それは雑誌がその時代のトレンドを追いかけているからです。記事の内容もその時代に適したものであり、時が過ぎれば有益にならないものが大半です。
特にファッション誌はその傾向が顕著です。最近の豪華な付録もあってか、付録なしのバックナンバーはほぼ売れません。
また、雑誌は折れやすい紙質であるため、流通の際に傷みやすく、
在庫を抱えていると見た目もあまり良くありません。
そのためいくら最新号であっても、買取りをしていないのです。
ですが、経年により逆に価値が高まる場合もあります。年月がたてば大半が廃棄されるため、残った雑誌の希少性が高まること。そして、時代のトレンドを追いかけているからこそ、時代の空気を味わいたい方には貴重な史料となるのです。今お手持ちの雑誌も30年ほど寝かしておけばプレミアが付く……かもしれません。