本の破れをテープで補修していませんか?
本が破れた時、
セロテープなどで本の破れを補修すると本に悪影響をもたらします。
経年によってテープの糊が紙を変色させてしまいます。
そして、いずれはテープそのものが劣化して崩れてしまいます。
ボロボロになったテープは、修復材としての機能を果たしていません。
本の修復の目的は、オリジナルの状態に近づけることです。
修復のもう一つの目的は、
修復後にいつでも元の状態に戻せるようにすることです。
テープを貼ってしまうと、オリジナルの状態とは異なります。
元の状態に戻すには剥離剤を使って糊を剥がさないといけないですし、
変色してしまったものはもう元には戻りません。
セロテープに使ってある糊は、化学糊です。
化学糊の使われたセロテープを貼った本の糊を取ろうと思うと、
石油系の剥離剤を使わないといけません。
本の素材である紙は、植物性のものです。
そこに化学物質である剥離剤を使うと、本の材質を傷めます。
修復に植物性の糊を使えばそこまでの変色はしませんし、
水だけで剥がすことが出来ます。